芸大に4年通った振り返りと自身の制作まとめ

こんにちは、これは KMC Advent Calendar 2022 21日目の記事となっております。前日の記事はutgwさんの自作したpytestプラグインをpytest-dev organizationに移管したでした。ちゃんとした技術系の記事の後にコレ書くのか......


さてタイトルからしてなんだコイツは感がありますので、軽い自己紹介からさせていただこうと思います。

こんにちは。現役生にとってははじめましての方も多いかもしれません。KMC6回生のkohと申します。最近は「6回生!?」のくだりをやらないことを努力しています。

KMCでは主にスプラトゥーン活動をしています。

私は現在、京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)情報デザイン学科イラストレーションコースに通っており、4回生です。その前には2回生まで京都大学におりましたので、KMC6回生というわけでございます。

KMCのメンバーとしては芸大生は珍しく(多分僕だけ?)、また現役最後の年ということもあるので、タイトルのようなことを記事として残しておきたいと思い、こうして筆を執っております。

単純に芸大ってどんなとこだったの?っていう興味がある方や、未来のKMC部員で僕の様に芸大に行きたくなった人が読んでくれればいいなーと思って書きます。

 

では振り返っていきます。

(あの、ごめんなさい、制作まとめなんて言っておいて今記事書いてる手元に過去の制作物の写真とか全然なくて、ほとんど文章だけです。)

 

0年目

主な活動

同人活動

・個人依頼

・ゲーム制作

・課題制作

 

まず芸大入学前のことを振り返ります。

入学前、僕はキャラクターイラストを中心に描いていました。ファンアートやグッズ制作、フラスタへのイラスト提供などの同人活動や、個人依頼をいくつかやっていました。そしてKMC内でのゲーム制作にもイラスト制作や、ドット絵でのアニメーション制作(ここ伏線)などで参加していました。

京大入学時からイラスト制作にハマり、漫画などを描いたりしているうちに単位がなくなっていき、京都造形へのオープンキャンパスを経て、2回生後期は休学して受験のことをします。

僕がなぜ情報デザイン学科イラストレーションコースという場所を選んだかというと、最も汎用性が高そうだったからです。ウチの大学にはキャラクターデザイン学科という学科もあり、僕のこの時点の制作からいくとそこが適していそうだったのですが、そこはどちらかというと専門学校的な印象を受け、その部分に尖る前にもうちょっといろいろ勉強してみたいなーと思ったので情報デザイン学科を選びました。あとデザイナーは売り手市場みたいな話を聞いたのもありました(このあたり親の説得材料にもなったので大事です)。

京都造形はいくつもの受験形式が存在し、僕はAO実技→センター利用と受けるつもりで、最悪センター利用なら絶対受かるだろうと思っていました。結果的にAOでシュッと受かりました。

ウチのAOは体験授業型となっており、二日間授業っぽいものを受けて課題制作と発表をします。(ちょっと記憶曖昧、もうちょっと日にちあったっけ。)

僕が受けた時は、「とある料理の工程が文章で与えられるので、そこからA3紙にビジュアルを起こせ」みたいな課題だったと記憶しています。チャーハンだったはず。

こういうの、多分デザイン科の高校生とかは結構やってるんでしょうね、周囲の人間は割と慣れた手つきで作業を開始していました。僕は普通科出身なのでもうなにもわからず、ちょっと泣きそうでした。

そして僕はわからんと思いつつ、その工程を逐一ビジュアルと文章に起こすということをしました。周囲の人間の作品は完成形のビジュアルであったり、それを提供している絵であったり、抽象画みたいなのもいたっけ、あんまり覚えていませんがとにかく自由で「それでよかったんかい!!」という気持ちがわきまくりでした。

 

ここで話逸れるんですが、何か課題や問いが与えられて、他の人の回答を見て「それでよかったんかい!!」ってなったことありませんか?僕は芸大でこれになりまくったのですが、最近はあんまりなっていません。このことは非常に収穫だと感じます。

 

さて話を戻しましょう。発表フェイズが来ました。僕は自分のカスみたいな作品を泣きそうに持ちながら、いやでもなんか喋るしかないと思って、なんかそれっぽいことを言いました。「説明が論理的でわかりやすいね」と言ってもらえた記憶があります。当時は「優しそうな人だね」と同様のフレーズだと思って落ち込みましたが、今考えるとちゃんとした説明をする能力は情報デザイン学科には不可欠で、その点だけで言えば僕はそこそこの力を発揮できていたのかなと思います。(だって元理系で他の高校生より2年もアドバンテージあるし……

それが功を奏したのか、受かりました。受かった時は京大合格時よりびっくりしました。(実際の採点基準は知りません。聞いたら教えてくれるのかな。)

 

まだ0年生編は終わりません。

というかここからが真の0年生で、このAO入試で受かった人々は0年生プロジェクト」というものに参加させられました。これは入学前に何回か大学に来て授業っぽいのを受けるやつです。僕は京都でニートしてた自己研鑽に励んでいたので気楽なもんですが、他の高校生たちは遠いところは九州などからもやってきていたので大変そうでした。

何回か課題制作やグループワークをやりましたが、あんまり記憶が……デッサンなどを家でやったりもしました。あ、このタイミングでこの学科コースは圧倒的に女性が多いことを知り、慄きました。男女比16くらいですマジで。

並行してインターネッツ活動を続けたり、KMCでゲームしてたりしました。

 

なんやかんやで0年生プロジェクトが終わり、いよいよ入学です!

 

1回生

主な活動

同人活動

・個人依頼

・ゲーム制作

・課題制作

 

入学し、課題制作が始まったとはいえ、僕自身の制作活動はさほど変化しませんでした。1回生序盤からAdobe illustratorを叩き込まれたので、それを学外の制作にも用いたりするくらい。

しかしその課題制作が大変です。ウチの大学では月火は一般教養科目で、水木金が専門科目を受ける日となっています。1回生は特に授業が詰まっており、水木金に課題制作がどどどと押し寄せてくるわけです。

僕は不真面目なので、いくつかの課題を出さずに個人制作とかゲームとかしていました。単位は落とさない程度に。

 

1回生で受けた授業は

・パース、色、ソフトの扱い、水張りのやりかた、カッターの扱いなどなど基礎的なこと
・水彩でいろんな色作る

・白い紙だけでモナリザ作る

・自分の名前のロゴ作る

・グループで物語を考え、絵コンテに起こし、絵コンテから3場面選んでアクリルで描く

・キャラクターとグッズ展開考えてデザイン

・自己紹介ポスター作る

・既存のお菓子をイラスト化する

・ルポタージュ*1つくる

・既存作家の作風を真似て別の作品を作る

・モーフィング*2をテーマになんか作る

・ギフトボックスを作る(中に入れるものは何を想定してもいい。入らないようなものでもいいし存在しないものでもいい。)

・架空の無印良品のポスター(ここでもドット絵使ったんだよな)

・架空のCDジャケットデザイン

・美術史、芸術史、デザイン史などそこらへん

・デッサン*3

・マンデー

こんな感じでしょうか。もっといろいろやったはずだけど今覚えてない。


にしても多い……課題制作が大変すぎて病んでる人間とかいたらしいです(「昨日○○のストーリー見た?病んでそう~」みたいな会話がされていましたが、インスタやってなかったので全然知らん)

 

1回生時はほんと何もわからんで、どの課題も結構苦痛を伴いました。必要な苦痛でしたけど。周囲にデザイン科出身の人間もそこそこいて、前述した「それでよかったんかい!!」もめっちゃ起こりました。*4

ただ、よーいドンで学び始めたAdobe Illustratorの操作や技術習得に関してはかなり早かったはずです。同期で僕よりノートPC使ってる人間一人もいなかった気がするしそれはそう。

 

さて授業項目の最後に「マンデー」という文字があり「?」となっている方がほとんどでしょう。マンデーとはその名の通り月曜日の授業のことなのですが、これが特殊なのです。

ウチの大学の1回生は前期~夏休み中、全学部が合同でこの授業を行います。全1回生がなるべく学部が均等になるようにA~H(くらい)のクラスに分けられ、そのクラスで月曜の午後の授業を受けます。授業内容も一風変わっており、

・完全な暗闇の教室を作り、その中で写真を撮る

・完全に白い部屋を作る

・学内の特定の事象をリサーチする

・紙だけで服を作り、ファッションショーをする

など。いやもっとあったんですけど、結構忘れた……この授業は大学にとっても目玉授業的ポジションなので調べたら色々出てくると思います。(面倒なので自分では調べません!)

で、最後の項目「ペーパーファッションショー」がこのマンデーの集大成的授業でした。そこそこ長い期間取って、デザインから制作からモデルからショーの演出から全部学生でやりました。結構すごくて、大変だったけどなかなかやってよかったですね。僕は服のデザインを一部担当しました。友達がモデルやってたのでわーいって見てました。

しかしマンデーはそれで終わりではありません。なんと夏休み中にもあり、それこそが「ねぶた」なのです。

ちょっと有名っぽいので知ってる人もいるんじゃないでしょうか。学生がデッケェねぶたを作って展示するやつ、アレがコレなんです。なんとほぼ1回生だけで作られていたんですね。

しかし僕は夏休みは夏休みしたかったので、一回目行ってあと行きませんでした。「ねぶたぶっちした~w」みたいなこと言うと結構本気で引かれることが多かったので、この大学に行くならねぶたには参加しといた方がいいです。(ちなみにこのねぶた制作は5単位もあるデカい授業なので大抵の学生は行くんですが、僕は京大からの持ち越し単位(残機と呼んでいました)があったので行かなくても全然耐えでした(耐えじゃないが)。)

 

2回生突入です!

 

2回生

主な活動

・個人制作

・個人依頼

・ゲーム制作

・課題制作

 

同人活動を個人制作としましたが、単にイベント参加とかしなくなっていったのがこのあたりなのでということです。ファンアートとかは全然描いてました。

 

コロナってこのタイミングですよね。大学も基本的に全部オンラインになりました。

オンライン授業は、単位を取るという観点からは僕に適していたと言えますし当時は喜んでいたものですが、今思うと実際に大学に行くことで学ぶことは多かったような気もします(行くだけで展示とか目に入るので)。どっちがいいんでしょうね。

 

2回生時に受けた授業は、

民俗学(ひたすら奈良のシカの話聞いた。面白かった。)

・日本芸能史(毎回ゲスト呼んで講演。人間国宝級の人も来て興味深かった(日本料理の回が好きだった)。)

・京都学(これもゲスト交代式。京都の伝統産業、良い。)

・写真論

・ソーシャルディスタンスのポスターデザイン

・個人で雑誌制作

Ae入門(このとき入門しといてよかった~~)

C4D入門

Psの訓練

・グループでボドゲ制作

シルクスクリーン

・就活のなんやかんや

などなど。課題の量がマシになった気がする。

 

あ、一般教養は翌年もオンラインでしたが、専門はこの年の後期から対面解禁でした(さすがにね)。

この年あたりから就活のどうのっていう話とか授業が入り始めたはずです(早え~)。嫌すぎて何個か単位落とした。

雑誌作る授業楽しかったけど大変だったなぁ。僕は京大と京造を跨いだからこその記事を作ろうと思って、KMC部員と大学の友人を対談させました。協力してくれてありがとう〜

この年にAeの授業を取ったことが今現在の僕にかなり影響しています。Aeやってなかったらやってない仕事や知り合えなかった人々が結構いるので、取ってよかった~

C4Dの授業も取って、(入門編なので当然ですが)技術習得は問題なかったのですが、ここで「あ、僕って3DCG作ることにあまり興味が持てないな」と気付きました。当時は就活に有利だったりとか新しい技術にどんどん触っていかなきゃ〜とかで焦っていたんですけど、今は正直に興味が持てないことをやらなくてもいいと思ってます。ただ、ボクセルはだいぶやりたいので、そのうちblender触ります。

グループでボドゲ制作はやや大変だったけど楽しかったし、今の自分の力にもなっていると感じます。
ウチのコースではグループ課題はかなり嫌われていました。なぜなら、メンバー間の仲が悪くなることが頻繁に起こったからです。大変だもんね。
僕はそうなることだけ絶対避けようとリーダーとして頑張っていました。結果的に(きっと)仲良しのまま終われたのでよかったです。

 

3回生突入です!

3回生

主な活動

・個人制作

・依頼MV制作

・業務委託でゲームUI、イラスト制作

・課題制作

就職活動

 

この年から本格的にお仕事としての制作が増えてきました。

友人伝いでMV制作をご依頼いただき、頑張って一人で作りました。今見返すと技術的に拙い部分はありますが、表現したかったことはかなり表現できているしカッコいいと思います。曲もめちゃいいのでよかったら見てください。

youtu.be

(こういう文学的な作品また作りたすぎる。)

 

サークルの先輩のツテで商業ゲームのお手伝いもしました。どこまで言っていいのかわからんから詳細は書きませんが、「謎の光/湯煙」を描く仕事がめちゃ楽しかったです。

 

3回生時に受けた授業は、

・ゲーム企画

・Aeで色々作る

・MV制作

・ラベルデザイン

・グループで雑誌制作

・プレ卒業制作

・文学


こんな感じだっけ。一年中Ae触ってた記憶。

 

ゲーム企画楽しかったな〜。アレ絶対面白いんで完成させます。

授業でもMVを制作しました。好きな曲を選んで好きに映像作っていいっていう自由でサイコーな課題だったので、僕は04 Limited SazabysのNight Onに合わせてドット絵アニメーションによるMVを制作しました。
僕がドット絵で普通のアニメみたいなアニメーション作ろうかな、いや難しいかな......な〜んて思っていたらちょうど「トンデモワンダーズ」のMVが公開されてびっくりしました。(APO+さん*5制作のピクセルアートアニメーションによるMVで、僕がやろうとしてたのもまさにこういうことでした。ちなみにそれ以前から僕はAPO+さんのファンであり影響を受けていたので、同じ考えにたどり着けたような気がして(烏滸がましいですが)嬉しかったです。)俺だってやってやる!!!!!と思い頑張って作りました。この作品はサークル内のGod Video Uploaderから見れます。トンデモワンダーズには全く及びませんが、こういうことやりたいしできる!!という指標を見出すいい機会となりました。

そしてこの授業に講師として来ていたのがたかくらかずき*6先生でした。ここでたかくら先生と出会って、さらに僕がドット絵でMVを作ったので今色々なことができているわけなんですね。

プレ卒業制作というのは、卒業制作が来年から始まるので、それの練習みたいな感じで自由に制作するやつです。僕はレゴでスニーカー作って本物と並べました。この時のリサーチで増田敏也さん*7の作品を知ってファンになります。

そして、このあたりから本格的にピクセルアートへと作風を変化させていきます。

 

あと就活をやっていくぞということで2社くらい受けたり準備したりしました。本当に嫌だった。

 

いよいよ4回生突入です!

 

4回生

主な活動

・個人制作

Eテレマチスコープ」内ドット絵アニメーション(たかくら先生のアシスタント)

・学内コンテストで賞獲得(これ本名とリンクしてるから具体的に書きません。頑張ったら全然特定できますよ。別に聞かれたら答えます。)

・「SHIBUYA PIXEL ART 2022」ノミネート展示

・映画「よっす、おまたせ、じゃあまたね。」エンドロール映像制作

・(未公開の仕事してます。お楽しみに!)

・課題制作

・卒業制作

 

なんかこう並べて書くと華々しそうじゃん! 今年結構頑張ってたな〜(頑張ってたせいでスケジュールほぼ崩壊してそこはマジで反省してます。)

 

マチスコープ」のアニメーションは毎月ペースでずっとやってるんですが、作っていて楽しいし、実際にテレビで映像が見られるのは感動ですね。このアニメコーナー(もちろんたかくら先生の力なんですが)割と人気っぽくて、実際僕も見てて楽しいので、関わらせてもらえていて嬉しいです。(そのぶんやや恐怖などもつきまとうのですが、本当にいい環境で制作させていただいているので感謝しかない。)
番組自体も面白いのでオススメです。毎週金曜朝7時からです。オタクは全員寝てると思うんで木曜夕方5時25分からの再放送を見てください。

学内のコンテストで入賞してiPadの代わりにイーサリアム貰いました。詳しく知りたい方は僕に直接聞くか、Slackのkoh-memoを遡ってください。

「SHIBUYA PIXEL ART」という国際的なピクセルアートのでっかいコンテストが毎年開催されてて、それの賞にノミネートされました。ノミネート止まりなんだよな〜〜〜〜。入賞したかったです。来年も頑張ります。
でもノミネートだけでもかなり嬉しくて、ノミネート作品は渋谷ヒカリエにて審査員の方々の作品と共に展示が行われていました。審査員にはあのAPO+さんもいて、同じ空間で展示されていたので嬉しかったです。
入賞発表時には実際に現地に行きました。その際には東京に行っちゃったKMCの先輩方(kebusさん、nonyleneさん、zetaさん)も来てくださり、ありがたかったです。久々に会えたし。
表彰式後にはハイパー有名なピクセルアーティストの方々とお話しさせていただきました。たかくら先生に連れられてAPO+さん、m7kenjiさん*8、gnckさん*9といった方々と直接お話しさせていただきました。いやすごいな。
他にもたくさんのピクセルアーティストの方々とお話しさせていただき非常に刺激になりました。いや〜わざわざ東京まで行ってよかった。来年も行こう。

僕と作品

僕と最優秀賞受賞者。なんで?


それから「よっす、おまたせ、じゃあまたね。」という映画のエンドロールを制作しました。何回か東京で先行上映が行われてて、年明けにも数回あるはずです。その後本公開となる予定なので、その際には僕も劇場で見たいですね〜。映画「PIXEL」のエンドロールのような、ゲームっぽいドット絵のアニメーションです。エンドロールの最後まで見て寂寥感のようなものを感じてもらえると、作品の一部っぽくて嬉しいです。

学外の話をめっちゃしましたが、大学ではほぼ卒業制作をしてます。相変わらずピクセルアートアニメーションです。
それと前期に水墨画の授業を取りました! 単位はもう足りてるんですけど、この授業どうしても受けたくて、でも3年間抽選に外れ続けたので、ようやく受けられて嬉しかったです。楽しかったし今後も気が向いたらやる趣味として続けたいな。実家の犬でも描こうかしら。

 

というわけで現在に至る。

 

芸大に通った感想

本当に行ってよかったなと思います。単純に楽しかったのもあるけど、芸術というものに触れ、理解しようとしたことで、自分の人生哲学(なんてカッコつけたもんでもないですが)についてよく考えられたなと思います。数々の課題制作で力もついたし、考え方も変化しました。変化したことがいいことかはわからないけど、今はとりあえずよかったことにします。

芸術とは何か?ということについて考え始めたのが、芸大に行った一番の収穫ですかね。まぁ別に芸大に行かなくても考えられるんですが。芸術とは何か、正解はなさそうですが、現時点の僕にとっては、個人の世界観そのものだと思っています。世界をどう感じ、どう捉え、どう表現するか。これは別に「芸術」と身構えなくても、全てのものが芸術たりうるということです。僕の作品も、この記事も、ツイートとか、ゲームをすることとかも芸術です。あなたのそれも同様です。というのが、僕にとっての芸術というわけです*10あなたにとっての芸術とは何ですか?*11*12

あとは今まであんまり関わってこなかったタイプの友達がたくさん(当社比)できてよかったです。

 

制作まとめ

僕の作風は、エロゲ塗りの萌えイラストを始まりに、流行のキャラクターイラストの考え方を経て、同時並行的に行なっていたドット絵制作の技能を用い、それらを融合させたものへと変化してきました。
ドット絵という部分に絞ると、僕のドット絵のはじまりはやはりポケモンです。しかもダイパやBWあたりの、比較的新しいドットが原点となっています。それもあり、最近指摘されたのですが、僕はドット絵ではなくピクセルアートを作っているのだと思います。同じやんけ、でもいいです。
どうして自分はドット絵に興味を持つのか。それは解像度への興味からきているのかなと思います。現在はそのあたりの考えを深めながら、色々と作っています。卒業制作もそういうテーマです。

 

終わりに

長い記事をここまで読んでくださり、ありがとうございました。KMCのアドカレに書く内容でもない気がしますが、まぁ一個くらいこういうのあってもええよね。

芸大とか芸術とか遠い存在だと感じている人々が、ちょっとでも近く感じてくれたら嬉しいです。僕なんかがやってる(やってるか??やってない)くらいだから芸術ってそんな大したことない。

来年は就職するわけですが、個人活動をやめる気はありません。そういうの許される会社だし。まだまだ作りたいものがたくさんあって大変だ。スプラトゥーンもやらなあかんし。

それでは〜〜

 

KMC Advent Calendar 2022、明日の記事はryokohbatoくんです。他の記事もよければぜひ。

*1:グルメ系の雑誌とかでありがちなやつで、絵と文でいろんなもの紹介するやつです。手書きのものが多い。

*2:ある画像が別の画像になめらかに変化する映像のこと。

*3:デッサンそれまで全部独学だったのに成績A貰ったから嬉しかったな~。KMCで後輩にデッサン教えたりしてたけど、そんなに間違ったこと言ってなかったんだって安心もした。

*4:そういう人間に対して「発想力がちげぇ、追いつけねぇ……」と落ち込むこともありましたが、今思うとそうではなくて、彼らは自由な発想の出力の仕方を経験として学び、慣れていたからそう見えたのです。

*5:ピクセルアーティスト。Ultimate Pixel Crewのメンバー。早く検索して作品を見ろ。

*6:現代美術作家。ドット絵での制作をメインとしている。KMCのオタク向けに言うと、上坂すみれパララックス・ビューのMVのドット絵を描いている人と言うべきか

*7:デジタル陶芸家。ドット絵のような陶芸作品を制作している方。ぜひ検索してください。

*8:ピクセルアーティスト。BURNOUT SYNDROMESハイスコアガールのMVとか。巨大尊敬。

*9:美術評論家。お会いするちょっと前に大学の先生が、ドット絵描いてるならこの人の文章とか読むといいよと勧めてくれたばかりだったので驚いた。

*10:この考えを持っていると、過去の黒歴史も、現在の苦痛も、未来の不安も、全てが自分という芸術の要素に感じられます。「あの孤独と自殺願望が、君のための文學になるんだ」(BURNOUT SYNDROMES「文學少女」より)というのはそういうことで、本当にそうだと思います。

*11:ちなみにwikiには「表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動」と書かれています。

*12:ポケモンSVのハッサク先生は「あってもなくてもいいけど、あったらちょっといいもの」みたいなこと言ってました(セリフ正確じゃないです)。みなさんアカデミーの授業ちゃんと受けました?